タロットと呼ぶのは日本だけだそうで、海外(本来)ではタロー・タロウ・タロッコ・タロッキなどの呼び方で親しまれています。ここではさらっとタロットの歴史や広がった背景、タロットの構成などについて触れておきます。
タロット占い その謎の多い由来と歴史
目次
タロット占いの手順
ご存知の通り、タロット占いは大アルカナと呼ばれる22枚と小アルカナと呼ばれる56枚の全78枚のカードを、シャッフルやカットなどのカードを混ぜ、展開法(スプレッド)に従って並べます。
スプレッドの位置が示す意味とカード自体の意味から解答を読み取ります。
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タロットの歴史
タロット占いは非常に謎の多い占い法であり、エジプトや地中海周辺などが発祥地として考えられていますが、インドや中国などのシルクロード周辺地域や、イスラム前のアラビア半島とする説もあります。
※エジプト起源説は最近では否定されフランス起源説が有力なようですが、判っているのは歴史上突然に現れて短期間に広まった事だけです。
イタリア商人が上記のいずれかからヨーロッパに持ち込んで、中世の頃のジプシーや旅芸人、吟遊詩人によって持ち運びに便利なカードにされ、ヨーロッパ各地に広まっていったと考えられています。
もしかしたらジプシーが占い道具として、吟遊詩人が遊び道具(博打札)として使用していたのかもしれません。
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タロットの構成
タロットカード構成の起源も不明ですが、最初から78枚のカードが在ったとする説や、大アルカナに小アルカナ(トランプ)が加わったとする説などがあります。
大アルカナと小アルカナの合計枚数である78という数は1~12の総和ですので占星術(黄道12宮)との関係があるとする説もあります。
タロットカードとトランプカードは同一起源とされてますが、これも正確なところは誰にもわかりません。
自分の運命を試すための道具としてのトランプカード、自分(または他者の)運命を知るための道具としてのタロットカードがそれぞれが発展してきたのかもしれません。
ヨーロッパでは「異教的である」としてキリスト教会によって弾圧や禁止されたりしましたが、タロットは消えることなく、逆に「教会の教え」に取り込まれたり、キリスト教風の図柄にカモフラージュされて現在に至った経緯があります。
世界最古のタロットカード
【現存する最古のタロットカード】 ビスコンティ・スフォルツァ版タロット ロ・スカラベオ
愚者のカードはこんなカードです。ちなみに小アルカナは絵札ではなく数札です。
現在のタロットカード
現在のタロットカードには幾つかの系統があり、ゴールデンドーン(G∴D)によって様式化、理論化(カバラとの関連付けや魔術の道具として使用)されたウェイト・ライダー版系や、博打札として使われていたマルセイユ系、独自の理論に拠る物などが有ります。
THE GOLDEN DAWN TAROT ゴールデン・ドーン・タロット
ゴールデンドーン、愚者のカード。マグレガ―・メイザースと妻ミナが作成に関わったという魔術系タロットであり門外不出とされた下絵なのだとか。クロウリーのトートやウェイト版の原点とも言われている非常に興味深いデッキです。
まとめ
さらっとタロットを巡る謎や由来について触れてきましたが、タロットが現在のような形として爆発的に広まったのは近年のことです。比較的新しく自由な占術であるタロット占いを楽しみ、人生に活かしていくことができればいいですね。
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星庵