共通点のある複数枚のカードの違いを見つける
目次
タロット占いを挫折せず独学で習得したい人におすすめの勉強方法を紹介。スムーズに最短でタロットを習得できるように挫折しやすいポイントを押さえながら、タロットを独学で習得するための勉強方法を順序を追ってわかりやすく説明していきます。
前回の挫折しない! タロット占いを独学で習得したい人におすすめの勉強方法 タロット入門2はこちら
前回のタロット占いを挫折せず独学で習得したい人におすすめの勉強法 タロット入門2では、「タロットカードの絵柄を眺め、なにが描かれているか自分で見つけ、自分なりの解釈を見出す」ために、タロットカードの構成とタロットカードを1枚ずつ眺めるときのコツについて述べました。
今回は共通点のある複数枚のカードを一緒に眺めていきましょう。
タロットに描かれた象徴への理解を深める
78枚すべてのカードを1枚1枚を眺め終えたら、今度は「タロットカードは78枚で1セット。一つの世界を作っている」と意識して全体を見渡し、共通項を発見してみましょう。
まずは大アルカナ22枚を並べてみましょう。
ゆっくりでよいので、よく眺めてください。同じものが描かれているカードがありませんか?
タロットカードに描かれた星を見比べる
例題として、入門2で取り上げた星のタロットカードに関連してみると、大アルカナ4枚に星が描かれています。
あなたは「星」という象徴から何をイメージするでしょう?
例えば
希望、輝く、届きそうで届かないもの、儚い、ひらめき、アイディア、願う、叶える…
こんな連想が浮かびます。
不正解はないので自由に発想を膨らませてください。
さて、思い浮かべたキーワードを踏まえ、「星」がどのように扱われているか、タロットカードを手にして改めて見比べてみましょう。
3 女帝 THE EMPRESS
女帝の王冠にたくさんの小さな星があしらわれています。彼女の願いや希望、大切なものは、一つだけではなさそうですね。
頭の近くにあるので、願いを叶えるためのアイディアが次から次へとひらめきそうです。
また星は彼女の魅力をあらわす輝きのようにも見えますね。
女帝の王冠に星があしらわれていることから、配偶者である皇帝はこの女帝の豊かな感性を魅力の一つとして感じているのかもしれません。
7 戦車 THE CHARIOT
戦車の幕にたくさんの星が描かれていますね。
これだけ星に囲まれていると、人望に厚く統率力のある人という感じを受けます。
同じ希望を持つ仲間が他にもいて、この人は先頭に立つ代表なのかもしれません。
頭の上にひときわ大きな星が輝いています。彼にとっては希望はただ1つで、その希望に向かってがむしゃらに前進していくように見えます。
9 隠者 THE HERMIT
老人が輝く星をランタンに閉じ込め足元を照らしています。
ひらめきやアイディア、願いや希望をきちんと自分のものにしてコントロールしているように感じます。この老人はそうやって人生を歩み、目標に到達したのでしょうか。同時に、同じ志を持つ人たちを、この輝く星で導いているように見えます。
17 星 THE STAR
星というタロットカードですが、8つも星がありますね。人は望みを叶えたいなら、一つに絞って追いかけるものだと思いがちですが、実は道は一つではないということかもしれません。彼女の頭上に輝くひときわ大きな星は、絶対に譲れない叶えたい望みや希望だと感じます。
背景は夜ですから、八方塞がりの暗闇状態で見つけた希望やひらめき、というふうにも見えますね。
こうしてイメージを膨らませて連想していくと、どれひとつとして同じ「星」はないことがわかってくると思います。
今回は例として「星」を取り上げましたが、カードを並べて眺めていくと、他にもたくさんの共通項が見つかるはずです。
・水、川、海、山、月、塔、稲穂、果実、薔薇、百合、ひまわり、水仙など
・青、黄色、赤、灰色、黒
・描かれている人の向き、目線
・共通の数字
・同じ身分のコートカード
いろんな視点で複数枚のカードを並べてみてください。
では、もう少し例を出してみましょう。
各スートの同じ番号のカードを見比べる
例として、ワンド(棒)カップ(聖杯)ソード(剣)ペンタクル(金貨)の結末に当たる10のカードを並べてみました。
始まりのエースでは雲から出た手が各スートを差し出していましたが、幸福な結末を迎えているのはどのスートでしょうか?
描かれている幸せや不幸はどの程度の規模のもので、いつまで続くように感じますか?
そもそも、これらのスートはどのような道筋を辿り、このような結末に至ったのでしょう?
ヒントは1から9までのタロットカードにもたくさん描かかれています。
詳しい解説はまた別の機会に述べますが、ぜひ数字ごと、スートごとにカードを眺めてみてください。
同じ身分であるペイジのカードを見比べる
今度は、コートカードの「ペイジ(従者・騎士見習い・若者)」を4人並べてみました。
同じ「ペイジ(従者・騎士見習い・若者)」でも随分キャラクターに差を感じませんか?
ワンド(棒)のペイジの性格
ワンド・ペイジは目線が上向きで未だ見ぬ世界をワクワクしながら想像しているようですね。先輩達の話も好奇心をもってよく聞きそうで、自分が属するコミュニティを大切にしていそうです。目標を高く持ちつつも地に足がついたイメージ。誠実にお使い(旅)をこなすでしょうが、少しやんちゃな感じも受けます。野心が現実化するのにはまだ時間がかかりそうです。
カップ(聖杯)のペイジの性格
カップ・ペイジは内気で純粋で可愛らしいイメージですね。斜め下を向いているのは彼が内気で恥ずかしがり屋なのでしょう。騎士になるための修行よりも、まだ遊んでいる方が楽しい幼さを見て取れますね。しかし愛されるキャラクターに見えます。背景の波は荒れておらず、人の世の栄枯衰勢や己の感情など人生におけるあらゆる波に飲み込まれずうまくやり過ごしてゆきそうな柔軟な人物のように感じます。
ソード(剣)のペイジの性格
ソード・ペイジは「早く一人前として認めてほしい!」という気持ちが強そうです。好戦的で挑戦的、実際年相応よりは剣の扱いが上手いのかもしれませんね。しかし剣は左、顔(身体)は右と逆を向いていることから、思考と行動が一致していなさそう。まだ一人前でないのにこの態度が取れるということは、危険や挫折を知らないからともいえそうです。
ペンタクル(金貨)のペイジの性格
ペンタクル・ペイジもワンド・ペイジと同じく目線が上ですね。金貨を自分の顔よりも高いところに掲げていることから、自身のスキル、身の回りの人や物、与えられた境遇を大切にしていることを自らに宣言しているようです。安定感があり、落ち着いて見える半面、スピーディーさには欠けるのかもしれません。どちらかというと、マイペースで内向的な人物に見えます。
もちろん、いま述べた印象だけが正解というわけではありません。10人いれば10通りの見方があって当然で不正解はありません。
あくまでもこれは例と捉えて、自分自身の抱いたイメージを大事にしてください。
また同じように、ナイトやクイーン、キングのタロットカードも同様に見比べてみて、どのような人物像・キャラクターなのか想像してみましょう。
まとめ
今回は同じ象徴をもつタロットカード、各スートの同じ数字のタロットカード、スートの違うコートカードを見比べることによって、より一層タロットカードを理解する順序を紹介しました。
次回の挫折しない! タロット占いを独学で習得したい人におすすめの勉強方法 タロット入門4では、大アルカナにおける特に覚えておきたい象徴について取り上げます。